サウナは本当に健康に良いの?

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サウナは本当に健康に良いの?

近年再びサウナがブームになっていると言われています。サウナは健康に良いとされていますが、本当に効果はあるのでしょうか?調べてみました。

サウナの起源と最近のサウナブーム

サウナは、フィンランドが発祥とされる蒸し風呂の一種です。室内の温度は約50 ℃から高いところは120 ℃以上にもになります。サウナ室内では身体を温める効果があります。フィンランドには千年以上前からサウナが存在していたとされ、人々にサウナ文化が根付いていると言えます。住宅や公衆浴場など様々な場所にサウナが設置されており、サウナを主体としたイベントなども行われています。
日本にも古来から蒸し風呂は存在していましたが、フィンランド式サウナは1970代頃から広まりブームとなりました。フィンランドと違いサウナ単体だけで設置されている施設は少なく銭湯やスーパー銭湯、カプセルホテルなどに設置されているものが多く見られます。また、浴場に併設されていることから水風呂が設置されておりサウナのあとに水風呂に入るという入り方が定着しています。
水風呂に入るのは日本だけでなくサウナから出たあと水風呂やシャワー、プールでクールダウンさせることは他の国でも広く行われています。熱くなった身体を冷やすことは重要だということですね。
近年再びサウナブームが到来しているとされています。再びサウナブームが起こった理由ははっきりとはしていませんがサウナをテーマにしたテレビドラマが放映されたり、サウナをテーマとした雑誌が発行されたりするなど人気が高まっています。
近年のサウナブームの特徴として、「サウナ→水風呂→外気欲」を3回繰り返すと「ととのった」という状態になり、快感を得られるという入り方が有名です。

サウナに関する研究

現在、日本だけでなくフィンランドを中心に各国でサウナの健康効果に注目が集まっており、さまざまな研究がされています。
サウナには体温上昇と血行促進の効果があり特に心臓や血管など循環器系への研究は古くから行われています。不正脈の改善、血圧の低下、動脈硬化のリスクが低減されるようです。さらに日本では心不全を起こした患者への医療行為としてサウナを使用する研究がされています。
運動でも同じことが言えますが、心臓に一定の負担をかけて活動を活発にさせることは全身の循環器系に良い効果が示されています。(逆に心臓への負担が軽い宇宙飛行士は帰還後に循環機能が低下することがわかっています)
また、肥満患者を対象にした実験で代謝効果の上昇効果があることがわかっています。サウナに入る習慣によって「痩せやすい身体」になるのです。
フィンランドでは20年以上2000人以上を対象としたサウナに関するコホート研究が行われました。コホート研究とは特定の要因にのある集団とない集団を一定期間追跡し、研究対象となる疾病の発生率を比較することで、要因と疾病発生の関連を調べる観察研究の手法の1つです。この研究では認知症66 %・アルツハイマー病65 %のリスク低下、心臓関連の突然死の63 %の減少、全死因の40 %のリスク減少があったとされています。これは大きな効果ですね。
コホート研究はフィンランドで行われました。フィンランドでは日本のサウナより温度が低いかわりに蒸気で温めるサウナが一般的です。そのまま日本のサウナに適用できるわけではないので注意してください。
ドライサウナを対象とした研究でも、頭痛、リウマチ、糖尿病リスクの低減、コレステロール値の低下、睡眠の改善、軽度のうつ病、体重減少、疲労の減少に効果があるとされています。
こうやって調べてみるとたくさんの健康効果があるのがわかりますね。

「汗をかいてデトックス」は嘘

サウナの効果として、汗をかいて老廃物を排出する効果もうたわれていますがこれは嘘です。そもそも汗からは基本的に老廃物は排出されていないことがわかっています。サウナだけでなく、運動してかいた汗にデトックス効果はありません。
同じように、入ってすぐのダイエット効果もありません。サウナに入った前後で体重が変わっていたとしたらそれは水分が失われたにすぎないのです。
むしろ、過剰な汗のかき過ぎは脱水症状につながります。サウナに入るときは注意して入りましょう。ただし、「水分が失われて血液がドロドロになる!サウナは危険だ!」という言説も嘘です。「血液ドロドロ」については以下の記事で紹介しています。

血液サラサラ・ドロドロって何?
「血液をサラサラにする」「血液がドロドロだと体に悪い」そんな言葉を耳にすることがありますが、血液がサラサラである、ドロドロであるとは一体どういった状態なのでしょう?調べてみました。

サウナを楽しもう

サウナは健康に良いことはわかりました。しかしそれよりもまずは楽しむことが大事です。
「健康のためだから」と無理に熱い部屋に長く入るのは苦痛でしかありません。
最近流行りの「ととのう」にこだわらず、無理に長時間入らず自分が「気持ち良い」と感じる入り方を見つけてみましょう。ただ、クールダウンは大事です。水風呂が苦手な方はぬるめのシャワーを浴びたり、水風呂に足だけ浸かるのも気持ち良いですよ。

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